【ISTSWアカデミー】開催レポート01  (2026年1月~3月開催分)

毎回、様々なテーマで開催している【ISTSW-AC】。
過去に開催された内容をレポートとして皆様にお届けします。

ISTソフトウェアでは、最新の技術動向や実践的な知見を共有し、共に学ぶ場としてISTSWアカデミー(ISTSW-AC)」を開催しています。様々なテーマで、職種や役職・年代にこだわらず、全社員の知見・ナレッジのレベルアップを目指しています。
本ページでは、過去の開催内容をレポートとしてまとめました。
お取引先さまにISTソフトウェアの取り組みを知っていただく機会として、また学生や若手の方々にはスキルアップや学びのヒントとして、ぜひご覧ください。

2026年2月開催概要

AIでバックオフィス業務が進化する!AI×奉行クラウド勉強会

株式会社オービックビジネスコンサルタント(OBC)を講師に招き、奉行クラウドのAI戦略について解説が行われました。
すでに定義された業務を支援する「奉行AIアシスタント」と、人が目標を定義してAIが業務を行う「奉行AIエージェント」の2つを軸に機能が提供されています。AIに会話するように質問して最適な仕訳を提案させる経理業務や、子の年齢などを入力して対象社員を自動抽出する総務業務など、日常に自然と溶け込む活用シナリオが紹介されました。
また、ISMAPSOC評価など、国内最高レベルの開発・運用体制によるセキュリティの重要性も共有されました。

2025年度公開衛生委員会

オンラインでの全拠点合同開催で衛生委員会が実施され、時間外時間や有給休暇・リフレッシュ休暇の取得状況などが情報共有されました。
また、健康経営における産業医や保健師などの産業保健スタッフの役割について説明があったほか、保健師講話として、様々なバックグラウンドを持つ人が働く職場での「アサーティブコミュニケーション」の重要性や、放置すると他の病気のリスクにもなる「肩こり・腰痛対策」について解説が行われました。

2026年3月開催概要

SBOMの活用方法

ソフトウェアのサプライチェーンを可視化し、OSSや商用ライブラリを含む構成要素を一覧化した「SBOM(ソフトウェア部品表)」についての解説が行われました。

  • 主な形式と用途:
    • SPDX形式ISO/IEC 5962で定められたライセンスやコンプライアンス中心の形式で、顧客・取引先への外部開示や法務・監査対応に適しています。
    • CycloneDX形式:セキュリティ中心のDevSecOps向けの形式で、CI/CDや脆弱性管理ツールとの自動連携に適しています。
  • 作成と運用:SBOMの作成は、CI/CDと連携して自動生成するツール(CycloneDX CLISyftSPDX Tools など)の利用が推奨され、作業コストの削減が図れます。手動作成は人的ミスを防ぐため最小限(ツールで取得できない情報の補完など)に留めるべきとされました。
    勉強会では、Syftを用いた作成デモや、Dependency-Trackを利用してCVE(脆弱性)情報と自動突合し、影響範囲を可視化する管理デモも実演されました。
プロジェクト実施計画書作成ガイドライン

プロジェクトの立ち上げ時に、規模や契約形態に応じて必要十分な「プロジェクト実施計画書」を作成するためのガイドライン説明会が実施されました。

  • 実施計画書の必要性:
    計画書がないと、実現性の検証(フィージビリティ)が不十分なままスタートし、進め方や品質基準が曖昧になり、結果的に遅延や作業の重複、トラブルによる「迷子」状態に陥るリスクがあります。プロジェクトを確実に成功させるため、「何を・誰が・いつまでに・どの基準で」行うか(範囲・役割・スケジュール・品質基準など)を明確にし、関係者全員(社内、顧客、BPなど)で合意してベースラインとすることが強調されました。
  • 作成のポイント:
    フォーマットを機械的にすべて埋めることが目的ではなく、標準記載項目リスト(スコープ定義、適用作業標準、WBS、体制図、品質目標など)から必要な項目を取捨選択して計画を立案します。曖昧・属人的・暗黙的な事柄を明文化することが原則であり、既存の資料(顧客提示のマスタースケジュールなど)があれば参照するだけで良いと説明されました。また、課題管理表やリスク管理表などのサンプル帳票も提供されています。
  • QMS改定:
    本ガイドラインの制定に伴い、プロジェクト計画段階で実施計画書の代替として「運用支援サービス一覧」を使用できる条件が厳格化(小規模の準委任や開発を伴わない保守運用案件などに限定)される予定であることも共有されました。
仮想化とは

株式会社エフタイムの担当者を講師に招き、サーバーやストレージなどの各種仮想化ソリューションについての解説が行われました。

  • サーバー仮想化:
    ハイパーバイザーを用いてハードウェアとOSを分離し、CPUやメモリなどのリソースを抽象化・プール化して、1つの物理環境で複数の仮想マシン(VM)を動かす技術。障害時に別のサーバーへゲストOSを自動移動させるHA(高可用性)クラスタ構成についても説明されました。
  • HCI(ハイパーコンバージドインフラ):
    従来の3Tier構成とは異なり、サーバーとイーサネットのみで構成される新しい仮想化基盤です。SDS(Software Defined Storage)技術により、複数サーバーの内蔵ディスクを統合して共有ストレージとして利用します。
  • HCIのメリットとデメリット:
    • メリット:構成や運用管理がシンプルで事前の動作検証済みであること、共有ストレージ不要による省スペース化(データセンター費用の削減)、サーバー追加だけで拡張できるスモールスタートのしやすさなどが挙げられます。
    • デメリット:最低2〜3ノードが必要で完全なスモールスタートは不可であること、リソースオーバーヘッド(CPUやメモリの消費)があること、従来構成より高性能なサーバー機が求められることが説明されました。
  • HPE製品ラインナップ:
    vSphereやHyper-Vなどに対応した「HPE SimpliVity」、Nutanixベースの「ProLiant DX」、「vSAN」、「Azure Stack HCI」、そしてストレージが独立した「dHCI」といった製品ごとの機能比較やポジショニング(低価格志向、クラウド志向など)が紹介されました。
AIに任せる技術ー生成AI活用のハードルを下げる実践ガイド

株式会社エクスプラザの担当者を講師に招き、生成AIの導入が急速に進む日本の開発現場において、技術的な活用障壁の乗り越え方についての解説が行われました。
まず、AIの用途を整理するため「R-PDCA(調査・計画・実行・確認・仕組み化)」フレームワークを活用し、各業務工程のどこにAIを適用できるかを明確にします。
次に、AIへの指示出しでは、AIを「新人のアシスタント」と捉え、背景や役割を具体的に伝えることが大切です。小手先のプロンプト技術よりも、音声や画像入力などを駆使して「圧倒的な情報量」を与えることが、求める成果物を得る近道となります。さらに、反復タスクの「仕組み化」を進めます。カスタムルールの設定から始め、専用チャット、ワークフローツール、最終的にはAIエージェントへと段階的に自動化を広げていきます。
現在、直感的に開発を行う「バイブコーディング」のような新手法も注目されていますが、機密情報の扱いやハルシネーション(嘘)のリスクには注意が必要です。そのため、すべてをAIに任せきりにするのではなく、人間によるファクトチェックや適切な判断をプロセスに組み込むことが求められます。

60分でわかるSchoo活用セミナー

変化に対応できる力を身につけ、自分自身の価値や仕事のやりがいを高めるための自己投資として、社会人向けオンライン学習サービス「Schoo(スクー)」の活用法が紹介されました。
社内での人気授業として、JavaScriptの基礎、基本情報技術者試験対策、課題解決へ導く「質問力」の鍛え方、デジタル時代の業務プロセス改善のほか、最新版としてリリースされた「Java入門 初級【2026年版】」などが紹介されました。

◆ 関連用語・キーワード集 ◆
  • 仕訳
    取引を「借方」と「貸方」に分類し、会計帳簿に記録する作業のことです。
  • ISMAP(イスマップ)
    政府が求めるセキュリティ基準を満たしたクラウドサービスを登録・評価する、日本の「政府情報システムのためのセキュリティ評価制度(Information system Security Management and Assessment Program)」です。
  • SOC評価
    受託会社(クラウドベンダーなど)の内部統制を第三者が監査し、セキュリティや機密保持などの基準を評価した報告書です。
  • 健康経営
    従業員の健康管理を経営的視点で捉え、戦略的に実践することで企業の生産性向上を目指す手法です。
  • アサーティブコミュニケーション
    相手の意見を尊重しつつ、自分の意見も誠実かつ対等に伝える、円滑なコミュニケーション技法です。
  • OSS
    ソースコードが一般に公開され、誰でも利用・修正・配布が可能なソフトウェア(オープンソースソフトウェア)のことです。
  • ISO/IEC 5962
    SBOM(ソフトウェア部品表)の標準フォーマットの一つである「SPDX」が国際標準化された際の規格番号です。
  • DevSecOps
    開発(Dev)と運用(Ops)に、初期段階からセキュリティ(Sec)を組み込み、安全な開発を迅速に行う考え方です。
  • CI/CD(Continuous Integration/Continuous Delivery/Deployment)
    ソフトウェアのビルド、テスト、デプロイを自動化し、継続的にリリースを行う手法(継続的インテグレーション/継続的デリバリー)です。
  • CycloneDX CLI
    SBOMの標準フォーマット「CycloneDX」ファイルを変換・検証・分析するためのコマンドラインツールです。
  • Syft(シフト)
    コンテナイメージやファイルシステムから、インストールされているパッケージを解析してSBOMを作成するツールです。
  • SPDX Tools
    SPDX形式のSBOMファイルを作成、編集、検証するための公式ツール群です。
  • Dependency-Track
    プロジェクトが依存しているコンポーネントの脆弱性を、SBOMを活用して継続的に監視する管理プラットフォームです。
  • CVE(脆弱性)
    個別に見つかったソフトウェアの脆弱性に付与される、世界共通の識別番号(Common Vulnerabilities and Exposures)です。
  • フィージビリティ
    プロジェクトの実行可能性や実現可能性のことです。
  • スコープ
    プロジェクトの実施範囲や、成果物の定義のことです。
  • WBS
    プロジェクト全体の作業を細かなタスクに分解し、構造化した計画図(Work Breakdown Structure)のことです。
  • マスタースケジュール
    プロジェクトの開始から完了まで、主要な節目(マイルストーン)を記した全体工程表です。
  • QMS(Quality Management System)
    製品やサービスの品質を継続的に向上させるための管理体制(品質マネジメントシステム)です。
  • 仮想化
    物理的なハードウェア資源を、ソフトウェアによって論理的に分割・統合し、複数のOSを同時に動かす技術です。
  • ハイパーバイザー
    物理サーバー上で、複数の仮想マシン(VM)を直接動作・管理させるための制御ソフトウェアです。
  • ハードウェア
    サーバー、PC、ストレージ、ネットワーク機器など、物理的な実体を持つ装置のことです。
  • OS(Operating System)
    WindowsやLinuxなど、ハードウェアとアプリケーションを仲介し、システム全体を管理する基本ソフトです。
  • CPU
    コンピューターの制御やデータの演算を行う、人間の「脳」に相当する中心的な部品です。
  • メモリ
    CPUが処理を行うために一時的にデータを記憶しておく、作業机のような役割を果たす部品です。
  • リソースの抽象化・プール化
    物理的なサーバーやストレージの制限を取り払い(抽象化)、一つの大きな資源の塊(プール)としてまとめて管理することです。
  • 仮想マシン(VM)
    物理コンピューターの中に、ソフトウェアによって擬似的に構築された独立したコンピューター環境です。
  • HA(高可用性)クラスタ構成
    複数のサーバーを連携させ、一台が故障しても別のサーバーが処理を引き継ぐことで、サービス停止を防ぐ仕組みです。
  • 3Tier
    サーバー、SANスイッチ、ストレージの3つの階層(Tier)で構成される、伝統的で安定性の高いシステム構成です。
  • SANスイッチ
    サーバーとストレージの間を高速に接続する専用ネットワーク(SAN)で使用される中継機器です。
  • ストレージ
    データを長期的に保存するための専用装置(ハードディスクやSSDの集合体)です。
  • SDS(Software Defined Storage)
    専用ハードウェアに依存せず、ソフトウェアによってストレージ機能を実現・制御する技術です。
  • プロンプト
    AIに対して、特定の応答や創造的な成果物を生成させるために与える指示や命令文のことです。質問や要求、文脈情報などが含まれます。
  • AIエージェント
    与えられた目標に対し、AIが自律的に計画を立て、必要なツールや情報を使いこなしながら、一連のタスクを自動で実行するシステムのことです。
  • バイブコーディング
    明確な計画や設計図なしに、感覚や「雰囲気(バイブス)」を頼りにコーディングを進める俗語です。
  • ハルシネーション
    生成AIが、事実に基づかないもっともらしい嘘の情報を生成してしまう現象。「幻覚」という意味です。
  • ファクトチェック
    生成AIの出力した情報(ハルシネーションと呼ばれるもっともらしい嘘など)に対して、根拠ある最新情報や公的機関のデータと照らし合わせて事実確認や正確性の判定を行うことです。
◆ 関連ページ ◆

今後もISTソフトウェアは、顧客企業さまに信頼いただける技術力と、次世代を担う人材の成長を支える学びの場を提供し続けます。
次回のISTSWアカデミー開催レポートで、また新しい出会いと発見を共にできることを楽しみにしております。

お問い合わせ先

株式会社ISTソフトウェア
ITサービス企画本部

TEL  :03-5480-6777
MAIL:benkyo-staff@ist-software.co.jp

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