【ISTSWアカデミー】開催レポート01 (2025年7月~9月開催分)

毎回、様々なテーマで開催している【ISTSW-AC】。
過去に開催された内容をレポートとして皆様にお届けします。

ISTソフトウェアでは、最新の技術動向や実践的な知見を共有し、共に学ぶ場としてISTSWアカデミー(ISTSW-AC)」を開催しています。様々なテーマで、職種や役職・年代にこだわらず、全社員の知見・ナレッジのレベルアップを目指しています。
本ページでは、過去の開催内容をレポートとしてまとめました。
お取引先さまにISTソフトウェアの取り組みを知っていただく機会として、また学生や若手の方々にはスキルアップや学びのヒントとして、ぜひご覧ください。

2025年7月開催概要

非エンジニアが生成AIを使い倒してみた!~今日から使えるAI仕事術~

7月の勉強会では、非エンジニア向けのAI仕事術がテーマとなりました。
生成AIを「優秀なアシスタント」と位置づけ、ChatGPTGeminiなどを活用したメール作成、情報収集、アイデア出しといった業務効率化の例が紹介されました。
また、特定の作業に特化したツールとして、

  • アップロードした資料に基づいて応答するNotebookLM(資料整理)
  • デザインが苦手な人でも資料作成ができるCanva
  • リサーチやスライド自動生成を行うGenSpark

なども共有されました。
AIを使いこなすコツとして、AIを「新人のアシスタント」と捉え、背景や役割を具体的に指示すること、そして注意点として「機密情報を入力しない」、「ハルシネーション(嘘)のファクトチェック」、「著作権への配慮」が強調されました。

2025年8月開催概要

デザインガイドラインの解説

8月は、社内資料のデザインガイドラインに関する解説が行われました。
このガイドの目的は、資料デザインの一貫性を保ちブランドイメージを形成すること、および配色などを考える手間を省き効率的に資料を作成することです。
主な要素として、下記の項目が説明されました。

  • 統一感を出すためのカラー定義
    ウェブアクセシビリティ推奨のコントラスト比4.5:1目安)
  • 基本フォント
  • 用途別の推奨フォントサイズと見出し・本文のサイズ差(ジャンプ率)の維持
  • 読みやすさのための行送り(行間隔)設定

レイアウトについては、「デザインの4大原則(近接、整列、反復、対比)」を意識すること、また、PowerPointのアニメーション機能は集中を妨げる可能性があるため、基本的に不要である点が共有されました。

2025年9月開催概要

スペック駆動開発とバイブコーディング

AIを活用した2つの開発アプローチが紹介されました。

  • バイブコーディング:
    ノリや雰囲気(バイブス、vibe)を伝えてAIに開発させるスピード重視の手法ですが、セキュリティ不備や技術的負債といったリスクが指摘されました。
  • スペック駆動開発(SDD):
    仕様(スペック、SPEC)を「唯一の信頼できる情報源」として中心に据えるアプローチで、長期運用に強いとされます。AWSのAIエージェント「Kiro」の登場でブームが始まっており、「AGENTS.md」などを活用した実践も進んでいることが共有されました。
ローカル環境で使える生成 AIの利活用

データプライバシーが求められる業務向けに、ローカル環境でセキュアに使えるオープンソースの生成AI(ローカルLLM)が解説されました。
特に、金融機関や医療機関など、機密情報や個人情報を扱う業務での必要性が強調されました。
実行にはVRAM搭載PCとOllamaなどのソフトウェアが必要で、AIエージェントツールと組み合わせることで業務レベルのコーディング能力が確認されました。

管理会計とローリングについて

経営管理のための社内向け会計である「管理会計」と、環境変化に応じて予算計画を見直す「ローリング」について解説されました。
ローリングは、最新データに基づき収支予測を見直す手法で、当社では月2回実施されています。
また、社外向けの財務会計と管理会計の数値を一致させる「財管一致」の考え方や、そのための調整項目である「原価差異」「工事損失」(将来赤字の前倒し計上)について説明がありました。

LTD等補償制度説明会&介護セミナー

人生のリスクへの備えをテーマに、下記の二部構成で説明会が実施されました。

  • 第一部:制度説明会
    病気やケガで長期間働けなくなった場合に最長60歳まで収入の一部を補償する「LTD(長期障害所得補償保険)制度」、親が要介護2以上になった場合の「親介護一時金(100万円)」、「親の介護による休業補償」、入院・手術に備える「医療補償制度」が解説されました。
  • 第二部:介護セミナー
    介護者の約6割は家族であり、主な原因は認知症と脳血管疾患であるという現状や、公的介護保険制度の仕組み(訪問介護、デイサービスなど)、自己負担の発生について説明がありました。
◆ 関連用語・キーワード集 ◆
  • ChatGPT
    OpenAI社が開発した、人間と自然な会話ができるチャット形式のAI(人工知能)サービスです。
  • Gemini
    Google(Google LLC(グーグル合同会社))社が開発した、テキスト・画像・音声などを統合的に扱える高性能なAIモデルです。
  • GenSpark(ジェンスパーク)
    情報を検索・要約するだけでなく、スライド作成や電話代行などのタスクも実行できる、AIエージェントエンジンを活用した検索プラットフォームです。
  • NotebookLM
    Google社が提供する、AI搭載リサーチ/ノートツールです。Googleドキュメントなどの情報源を読み込ませ、それに基づいた回答や要約ができます。
  • Canva(キャンバ)
    専門知識がなくても、ブラウザ上で簡単におしゃれなデザイン(画像・資料など)が作れるグラフィックデザインツールです。
  • ハルシネーション
    生成AIが、事実に基づかないもっともらしい嘘の情報を生成してしまう現象を指します。「幻覚」という意味です。
  • ウェブアクセシビリティ
    年齢や障害の有無にかかわらず、誰もがウェブサイトの情報を利用しやすくすることです。
  • コントラスト比
    画面の最も明るい白と最も暗い黒の明るさの比率です。この比率が高いほど、明暗の差が大きくなり、映像がくっきりとして鮮明に見えます。
  • サイズ差(ジャンプ率)
    デザインにおける文字や要素の大きさの比率を指し、情報のメリハリを出すために使われます。ジャンプ率が高いほど文字のサイズ差が大きく、目立たせたい部分(見出しなど)を強調できます。
  • バイブコーディング
    明確な計画や設計図なしに、感覚や「雰囲気(バイブス)」を頼りにAIでコーディングを進めること(開発手法)を指す俗語です。
  • スペック駆動開発(SDD)
    Spec-Driven Developmentの略で、最初に明確な仕様書(スペック)を定義し、それを基にコード生成やテスト、ドキュメント生成を進める開発手法です。
  • ローカルLLM
    インターネット接続なしに、自分のパソコンやスマホなど手元の端末上で動作する大規模言語モデル(LLM)です。
  • VRAM
    パソコンなどで、画像や映像をきれいに速く表示するために使われる、GPU(画像処理装置)専用の高速メモリです。
  • Ollama(オラマ)
    自分のパソコンで「ローカルLLM」を簡単にセットアップし、実行できるようにするためのオープンソースAIツールです。
◆ 関連ページ ◆

今後もISTソフトウェアは、顧客企業さまに信頼いただける技術力と、次世代を担う人材の成長を支える学びの場を提供し続けます。
次回のISTSWアカデミー開催レポートで、また新しい出会いと発見を共にできることを楽しみにしております。

お問い合わせ先

株式会社ISTソフトウェア
ITサービス企画本部

TEL  :03-5480-6711
MAIL:benkyo-staff@ist-software.co.jp

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