【ISTSWアカデミー】開催レポート(2025年1月~3月開催分)

毎回、様々なテーマで開催している【ISTSW-AC】。
過去に開催された内容をレポートとして皆様にお届けします。

ISTソフトウェアでは、最新の技術動向や実践的な知見を共有し、共に学ぶ場としてISTSWアカデミー(ISTSW-AC)」を開催しています。様々なテーマで、職種や役職・年代にこだわらず、全社員の知見・ナレッジのレベルアップを目指しています。
本ページでは、過去の開催内容をレポートとしてまとめました。
お取引先さまにISTソフトウェアの取り組みを知っていただく機会として、また学生や若手の方々にはスキルアップや学びのヒントとして、ぜひご覧ください。

2025年1月開催概要

最新の電子証明書/PKI事情

外部講師をお招きし、最新の電子証明書事情などをご紹介いただきました。
具体的には、電子証明書公開鍵基盤(PKI)が、データ暗号化やID認証の基盤であることが解説されました。将来の耐量子コンピューター暗号(PQC)への移行で、証明書管理が複雑化するため、運用の可視化と自動化が重要になるとの指摘もありました。また、ソフトウェアの完全性を保証するコード署名やソフトウェア部品表(SBOM)への対応も求められると説明されました。

サイバーセキュリティ対策のすすめ!

サイバーセキュリティ対策のコンサルなどを手掛ける外部講師をお招きし、サイバーセキュリティ対策の基礎とポイントを解説いただきました。
サイバーセキュリティ対策は、まずは正確な現状把握から始めるべきだと強調。リスクを評価し、実現可能な計画を立て、継続的な監査を通じて改善サイクル(PDCA)を回すことが不可欠だと補足されました。また、機密性・完全性・可用性の3要素を、組織・人・物理・技術の四つの側面から総合的に守る必要性が紹介されました。

2025年2月開催概要

ISTSW-AC版 衛生委員会

労働安全衛生法で、従業員50人以上の事業場に設置が義務付けられている衛生委員会。ISTソフトウェアでも、衛生委員会を設置し、毎月委員会が行われています。
衛生委員会の活動内容を改めて社員の方に知ってもらうべく、保健師の方の講和も交え、【ISTSW-AC】内にて紹介を行いました。

2025年3月開催概要

AIエージェントとは

2025年の最大の話題と言われている「AIエージェント」について、概要が解説されました。
AIエージェントは、与えられた目標に基づき、自律的に行動し、複数のタスクを実行し、最良の結果が得られるまで改善を繰り返すシステムです。これは、一回限りの応答を生成する生成AIや、定型業務を記録・再生するRPAとは異なり、より複雑で認知的なタスクにおいて、柔軟に手順を変更できる点が特徴です。特に、情報収集・調査、E2E(エンドツーエンド)テストの効率化、プロトタイプ作成、そしてコーディング作業の自動化が有効な事例として挙げられました。

ローコード開発プラットフォーム(Outsystems)について

九州事業部では、ローコード開発プラットフォームを活用した開発実績があります。開発メンバーより、ローコード開発の基礎と、「Outsystems」の概要について解説されました。
ローコード開発は、プログラミング知識が少なくても、ビジュアルなインターフェースでアプリケーションを開発できる手法です。開発期間の短縮、コード記述ミスの削減、コスト削減、そして容易な改修といったメリットがある一方で、開発の自由度や必要とされるプログラミング知識のレベルに制約があることも指摘されました。

プロジェクト完了報告書作成ガイドラインについて

ISTソフトウェアでは、各プロジェクトに対し、「プロジェクト完了報告書」の作成を義務付けています。品質マネジメント室より、改めて完了報告書の作成ガイドラインについて説明が行われました。
プロジェクト完了報告書は、品質マネジメントシステム(QMS)のPDCAサイクルに基づき、プロジェクトの目標達成度や顧客満足度を測定し、将来的な改善につなげるための重要な振り返りプロセスであると説明。報告書には、収支、開発規模や工数の増減、スケジュール、生産性、利益率の乖離理由、顧客からのクレームやトラブル、品質目標の達成度、メンバーの成長、プロジェクトの貢献、そして反省点など、プロジェクトの成果と課題を多角的に評価するための詳細な項目が設けられていることを説明し、作成のポイントも提示されました。収集されたデータは、部門の目標達成状況の集計や、部門別・全社的な傾向分析に活用され、事業運営にフィードバックしています。

◆ 関連用語・キーワード集 ◆
  • 電子証明書と公開鍵基盤(PKI)
    オンライン上で個人や組織の身元を保証する電子的な身分証明書と、その信頼性を担保する仕組み全体のことです。安全な通信に不可欠です。
  • 耐量子コンピューター暗号(PQC)
    将来登場する量子コンピューターでも解読できない、新しい暗号技術のことです。現在の暗号が危殆化するリスクに備えるために開発が進められています。
  • SBOM(エスボム
    ソフトウェアを構成するプログラム部品の一覧表です。含まれるコンポーネントの脆弱性を迅速に特定し、サプライチェーンのセキュリティを強化します。
  • 機密性・完全性・可用性の3要素
    情報セキュリティを維持するための最も重要な3つの要素です。それぞれ「許可された者だけがアクセスできる」「情報が正確である」「いつでも利用できる」状態を指します。
  • AIエージェント
    設定された目標に対し、AIが自律的に状況を判断し、計画を立ててタスクを自動で実行するシステムです。人の介在を最小限に抑えて業務を進めます。
  • RPA(Robotic Process Automation、アールピーエー)
    主にパソコン上で行う定型的な事務作業を、ソフトウェアのロボットが代行・自動化する技術です。業務の効率化や人為的ミスの削減に繋がります。
  • E2E(エンドツーエンド)テスト
    ユーザーの操作を想定し、システム全体の最初から最後まで、一連の流れが正しく動作するかを確認するテストです。実際の利用状況に近い環境で検証します。
  • 品質マネジメントシステム(QMS)
    製品やサービスの品質を継続的に向上させ、顧客満足を得るための組織的な仕組みのことです。国際規格であるISO 9001が広く知られています。
  • Outsystems(アウトシステムズ)
    アプリケーション開発の時間と労力を大幅に削減する、代表的なローコード開発プラットフォームの一つです。視覚的な操作で高速な開発を実現します。
  • ローコード開発
    ソースコードの記述を最小限に抑え、視覚的な部品を組み合わせることで迅速にアプリケーションを開発する手法です。専門家以外でも開発に参加しやすくなります。
◆ 関連ページ ◆

今後もISTソフトウェアは、顧客企業さまに信頼いただける技術力と、次世代を担う人材の成長を支える学びの場を提供し続けます。
次回のISTSWアカデミー開催レポートで、また新しい出会いと発見を共にできることを楽しみにしております。

お問い合わせ先

株式会社ISTソフトウェア
ITサービス企画本部

TEL  :03-5480-6711
MAIL:benkyo-staff@ist-software.co.jp

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